水管橋の水温は一定なので伸縮は考慮しない?
第5回のテーマです。
『水管橋の水温は一定なので伸縮は考慮しない?』
業界内で、一般常識化していますが、間違って認識されている事例です。
問題点および改善点
水管橋の施設基準は流体の温度とは関係なく、気温が-10℃~40℃の寒暖差50℃の条件で管内空虚時の管体温度-10℃~61℃で温度差71℃を最低限考慮することとなっている。
屋外露出配管は常に外気にさらされており気温と直射日光の影響をもろに受けるからである。
尚、通水していれば一定と思いがちだが、施工中及び施行後も通水開始するまでは、カラの状態である。
完成後検査まで数ヶ月、数年待ちの物件も当然あり得ます。
又、下水道圧送完路であれば、カラの状態と満水を繰り返すことが現実であります。
完成後も保守、拡張等の関係では一定期間の断水も当然あります。
(追記)
カラの状態であれば、漏れる液体がないので心配は無いとの意見がありましたが、カラの状態の、管体温度が上昇した場面を想定し、熱膨張対策を考慮しなくては、構造物として、座屈、変形、躯体の破損等が起き、その形状が維持できません。
水管管橋の施設基準の管体の温度差 71℃は、伸縮対策としては給湯設備用配管ほどの考慮が必要となります。