パイプの長さの許容差は長い分は構わない?
第14回のテーマです。
『パイプの長さの許容差は長い分は構わない?』
業界内で、一般常識化していますが、間違って認識されている事例です。
問題点および改善点
ポリエチレン管は1本5,000mmに対して+100mm(-0mm)の許容差がある事はカタログ上に明記されています。他管種と同じ様な表記にすれば5,050mm±50となります。増減で2%と異常に大きな数値を示します。
道路内の埋設時には余るくらいで問題は少ないが、緻密な添架配管での使用では、1本を余長を持ったままの状態で接合してしまうと、ソケット位置が設計図通りに行かず支持金具との位置関係のずれを発生させてパイプ可動域を阻害する事は大きな問題であります。
短い距離であれば、影響は少ないであろうが例えば10本接合した場合最大で、1メートルのずれを発生させてしまいます。工事時期で、一本の長さが10センチほど変わる不安定な素材ですから、細心の注意を払う事は必然であります。
(追記)
重複しますが、ポリエチレン管は屋外露出配管に使用するには、表面を紫外線対策しただけでは、対策として不十分であります。1本の増減量を見ただけでも分かりますように、最も伸縮量を考慮し、設計及び施工しなくてはならないことが現実問題であります。