オクムラ・ホーム日記

本当に言いたかった事を。。。

寒冷地の露出管は常に保温を考慮する?

第11回のテーマです。

『寒冷地の露出管は常に保温を考慮する?』


業界内で、一般常識化していますが、間違って認識されている事例です。

 

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保温工


問題点および改善点

『寒冷地の露出管は凍結防止対策として二重管方式・ラッキング方式等による保温は常に考慮しなくてはならない』との意見を耳にするが、基本的に配管は完全凍結しない限り破裂する事はないので、すべての場合に該当する事ではありません。地域でサイズは違いますが、現状でもある程度以上の口径は凍結防止対策として保温はしてありません。外気温にもよりますが、外面からの凍結が始まっても完全凍結するまでに水が流れればそれ以上は凍らない事が理由です。給水管レベルでは水の動きが少ないので必要なことは理解できます。不安が残る大きさの呼び径は露出部を増径だけすれば完全凍結する事はないので、高価でメンテナンス出来ない保温工事は不要であると考えます。

(追記)
現場施工によるラッキングの保温工事は本来、施設内、工場敷地内、私有地内配管等に限定するべき工事の方法であり、橋梁添架等の誰もが自由に出入りできる屋外での場合、施工後の維持管理において、外観を含め保持するのは、不可能であります。パイプに断熱材フォームを巻き薄いステンレス金属の板状の材料で外面を保護してありますが、衝撃には極端に弱い工法であり、数年後には、ほとんどの場合、本来の形状と機能は維持できておりません。なにより、水管橋に伸縮継手使用の場合にはパイプ可動を阻害してしまう事も重要な欠点であります。重複しますが、凍結防止対策としては、保温工事より増径する方が、経済的で効果的だと考えます。